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日本流通産業新聞社さま事例イメージ

20年以上続けた展示会を見直し、オンラインイベント「Commerce NEXT」を新設。2年目にはハイブリッド形式へ拡張した日本流通産業新聞社の取り組み

事例概要

  • 企業:株式会社日本流通産業新聞社
  • 課題:長年続けてきた展示会の競争力が低下し、新聞・Webメディアに続く新たな収益の柱が必要になっていた
  • 施策:オンラインイベント「Commerce NEXT」を新たに立ち上げ。TOYNOVAがLP・映像制作・動画広告など、イベント制作から集客までを支援
  • 結果初年度から売上目標を達成し、1,700人以上を集客。2年目はオンラインとオフラインを組み合わせたハイブリッド形式へ拡張し、売上は初年度の2倍以上に成長

日本流通産業新聞社は、通販・EC業界を中心に専門メディアを展開しています。同社では20年以上にわたり展示会を開催してきましたが、市場環境の変化とともに集客力や収益性に課題が生じ、新たな事業の柱を模索していました。

そこで、日本流通産業新聞社 編集局 第2編集部 部長 手塚康輔氏が中心となり、展示会に代わる新たな収益事業としてオンラインイベントを立ち上げます。初年度から売上目標を大きく上回り、1,700人以上の集客を実現し、2年目にはオンラインとオフラインを組み合わせたハイブリッド形式へ拡張。売上規模を初年度の2倍以上に伸ばしています。

20年以上続けてきた展示会。集客力と収益性の低下から事業の見直しへ

日本流通産業新聞社では、通販・EC業界を対象とした「ダイレクトマーケティングフェア」を20年以上にわたり、東京ビッグサイトで開催してきました。しかし、通販・EC業界で無料のセミナーやイベントが増えるにつれ、従来の有料セミナーを中心とした開催モデルでは徐々に集客が難しくなっていきます。さらに、大規模な展示会を展開する事業者も台頭し、イベントの規模や運営方法を含め、競争環境そのものが変化していました。

そうしたなか、展示会には全社員が数カ月にわたって関わっていたものの、大きな労力をかけても思うように利益を確保できない時もありました。そこへコロナ禍が重なり、開催延期や会場変更も経験したことで、従来の展示会事業そのものを見直す必要性が高まっていきました。

「後発だからこそ、クオリティで勝負する」。オンラインイベントを新たな収益事業へ

新たな収益事業を検討するなかで、手塚氏が着目したのが、同業他社が年に複数回開催していたセミナーイベントです。展示会よりもターゲットを明確にし、日本流通産業新聞社が長年のメディア運営で培ってきた取材ネットワークやコンテンツ企画力を活かせば、新たな収益の柱にできるのではないか。そう考え、新たなイベント事業の立ち上げを社内で提案しました。

展示会に代わる新たなイベント事業は、まずオンラインからスタートします。オフラインでの開催に比べてコストや運営負荷を抑えながら、新たな取り組みに挑戦できると考えたためです。

とはいえ、日本流通産業新聞社にオンラインイベントの開催実績はありません。しかも後発で参入する以上、既存イベントと同じものをつくるだけでは十分ではないと手塚氏は考えていました。

「オンラインで最高クオリティのものをつくって、多くの人に見てもらえれば、それ自体が名刺代わりになると思っていました」

単に新たな収益源をつくるだけではなく、質の高いオンラインイベントを通じて、自社の発信力そのものを示す機会にしたい。一方で、講師の選定やコンテンツづくりには自社の取材ネットワークや業界知識を活かせても、オンライン広告による集客や映像、LPなどの制作には経験がありませんでした。

さらに、新規事業の成功可能性に対して社内には慎重な意見もあり、多くのメンバーを巻き込んで進めるのも容易ではありません。そこで、外部パートナーと少数精鋭で企画を進め、社内では営業や講師選定など、自社の強みを活かせる領域に注力する体制を選びました。

SOLUTION

費用だけでは決めない。イベント制作から集客まで一気通貫で任せられることを重視

手塚氏がTOYNOVAを知ったきっかけは、ある企業が開催するイベントの収録現場を訪れたことでした。そのイベントの収録・撮影を担当していたのがTOYNOVAです。ちょうど日本流通産業新聞社でもオンラインイベントの立ち上げを検討していた時期だったことから、パートナー候補の一社として検討するようになります。

選定にあたっては複数社から見積もりを取得し、費用面ではTOYNOVAより安い候補もありました。それでも、手塚氏が重視したのは価格だけではありません。

「後出しじゃんけんなのに、中途半端というのは一番スポンサーの期待にも応えられないと思っていました」

後発で参入する以上、既存イベントと同程度のものをつくるだけでは意味がない。映像やLPの制作に加え、動画広告を活用した集客まで一連の工程をまとめて任せられることを評価し、TOYNOVAを選定しました。

一気通貫で支援を受けられることは、限られた社内リソースで新規事業を立ち上げるうえでも重要でした。日本流通産業新聞社は、自社の強みであるコンテンツ企画やスポンサー営業にリソースを集中し、制作・集客などの専門領域をTOYNOVAと進める体制でイベント事業をスタートします。

初年度はオンライン。スポンサーへの提供価値を高め、2年目はハイブリッドへ

初年度は、中堅・大手企業をターゲットに、オンラインイベント「Commerce NEXT」を開催しました。

▶Commerce NEXT 公式サイト

日本流通産業新聞社が講師選定やコンテンツ企画、スポンサー営業などを担い、TOYNOVAはLP・映像制作・動画広告など、イベント制作から集客までを支援。初年度の開催実績を踏まえ、2年目のCommerce NEXTではオンラインとオフラインを組み合わせたハイブリッド形式を採用しました。

背景にあったのは、スポンサー企業から聞かれるようになった「多くのリードを獲得しても、その後の成果につながりにくい」という声です。一方で、一定数のリードを獲得したいというニーズもありました。

そこで、オンラインでは前回同様にリード獲得の機会を提供しながら、オフラインでは参加者と直接つながれる場を設けることに。オンラインとオフライン、それぞれの特徴を活かす形へとイベントを発展させました。

一方で、オフライン開催ではコストが新たな検討材料になります。手塚氏は費用を抑えるため、一度は別のパートナーへの依頼も検討しましたが、TOYNOVAと制作工程を見直し、必要なクオリティを維持しながら費用を抑える方法を検討。初年度のオンラインイベントでつくった世界観をオフラインでも一貫して表現できることも評価し、2年目も継続して依頼することになりました。

引用元:Commerce NEXT 公式サイト

OUTCOME

初年度の実績を営業材料に、2年目は売上を2倍超へ

初年度に掲げた目標は、新聞・Webメディアとは別に、新たな売上をつくることに加えて、EC業界の多くの人に「日本ネット経済新聞」のセミナーイベントを周知することでした。集客数は目標の1,000人を大きく上回る1,700人以上になりました。少数精鋭で立ち上げた新規イベント事業は、初年度から目標を大きく上回る売上を生み出しました。

さらに、この実績は2年目のスポンサー営業でも大きな材料になります。前年のイベント内容や集客実績を具体的に提示できるようになったことで営業を進めやすくなり、2年目の売上はオンラインとオフラインを合わせて初年度の2倍以上に拡大しました。集客数も前年実績を上回りました。

初年度に実績をつくったことで、翌年はその成果をもとにスポンサー営業を進められるようになり、イベント事業そのものの規模拡大につながっています。

初のオフライン開催で見えた、オンラインから来場につなげる難しさ

一方、2年目に初めて組み込んだオフライン施策では、新たな課題も見えてきました。オンライン申込者のうち、EC事業者に絞ると約300人がオフライン参加を希望していたものの、対象者へ改めて参加可否を確認すると、想定していたほど参加につながらなかったのです。

そこで開催直前には、日本流通産業新聞社が自社の取材先へ直接声をかけるなど、追加の集客を実施し、最終的にはゲストも含め約130人がオフライン会場に来場しました。

オンライン上で参加意向を示した人を、実際の会場来場までどうつなげるか。ハイブリッド開催に取り組んだからこそ見えてきたこの課題は、次回以降の改善テーマの一つとなっています。

EPILOGUE

年1回の大型イベントとともに、「参加した価値」を感じられる新たな場づくりへ

手塚氏は今後、オンラインとオフラインを組み合わせた大型のCommerce NEXTを年1回開催するとともに、オフラインでのコミュニケーションを重視したイベントも複数展開していきたいと話します。

そこで重視しているのが、参加者自身が「参加した価値」を感じられるイベントにすることです。一方的に情報を提供するセミナーだけではなく、ワークショップなど、参加者同士がより深く関われる企画も構想しており、TOYNOVAに対しても、これまで培ってきたイベントの知見をもとに新たな企画や運営方法を提案してほしいと期待しています。

さらに将来的に構想しているのが、スポンサー企業とEC事業者が対等な立場で参加できるイベントです。一般的なスポンサー型イベントでは、「営業するスポンサー企業」と「営業される事業会社」という関係になりやすい。手塚氏はそうした構造に課題を感じており、双方の役員クラスが参加し、一日を通じてともに学び、交流できるような場をつくりたいと考えています。

こうした企画を実現するには、これまで以上に高いレベルの企画設計や運営が求められます。そこで手塚氏が期待しているのが、TOYNOVAが持つイベントの知見と、日本流通産業新聞社が持つ業界ネットワークや知見の掛け合わせです。それぞれの強みを活かしながら、他にはないイベントをつくっていきたいと話します。

イベントを「開催する」だけでなく、事業としてどう育てるか

日本流通産業新聞社の取り組みから見えてくるのは、イベントを単発の集客施策として捉えるのではなく、自社が持つ強みと外部パートナーの専門性を組み合わせ、一つの事業として育てていく可能性です。

長年続けてきた展示会をそのままオンラインに置き換えるのではなく、自社が持つ業界ネットワークやコンテンツ企画力を活かしながら、制作・集客など自社にない専門性を外部から取り入れる。その結果、初年度から収益化し、翌年にはハイブリッドへと展開しながら事業規模を拡大しています。

イベントを「開催すること」自体を目的にするのではなく、自社の事業やマーケティングにおいてどのような役割を持たせるのか。その目的から逆算して、企画・集客・体験設計までを組み立てることが、継続的に成果を生み出すイベントづくりには求められます。

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