CASES

事例概要
- 企業:株式会社メンバーズ(DX現場支援事業)
- 課題:DX現場支援事業への転換を進める一方、市場では従来のWeb運用やデジタルマーケティング支援事業の認識が根強く残っていた
- 施策:自社カンファレンス(2回目開催)の企画・クリエイティブ・集客をTOYNOVAが支援
- 結果:前年比で集客効率は約2倍、来場者は428名、そのうち約96%が前年未参加の新規層
社員数3,000名、売上高200億円規模へと成長した株式会社メンバーズ(以下、メンバーズ)。もともとはWeb運用・デジタルマーケティング支援事業を中核としていました。
中期経営計画の策定を機に、事業をDX現場支援へ大きく転換しました。しかし、市場では依然としてWeb運用やデジタルマーケティングの会社という認識が強く、新たな事業内容が十分に伝わっていませんでした。
こうした状況を受け、メンバーズは自社カンファレンスを通じて、新たな事業内容を市場へ伝える取り組みを本格化させました。

「足元のリード獲得」中心の活動だけでは不十分ななか、事業転換を伝える場として挑んだ2年目のカンファレンス
メンバーズは中期経営戦略において、顧客のDX内製化ニーズの高まりを背景に、事業内容をWeb運用・デジタルマーケティング支援からDX現場支援へと転換する意思決定を行いました。同時に、長期的な売上拡大の数値目標も設定されました。
この2つの変化を受け、従来の「足元のリード獲得」を目的としたマーケティングだけでは、中長期的な事業成長を支えきれないという課題が見えてきました。 くわえて「事業内容自体を大きく変えたので、これまでのコミュニケーションや情報発信だけでは不十分」 という課題も浮かび上がりました。
そこで前年に初開催した自社カンファレンスが好評だったことを受け、2年目の開催を決定。今回は規模を拡大するとともに、コンテンツの質をさらに高めることを目指しました。
マーケティング責任者は前回を振り返り、「伝えたいメッセージから逆算して、『誰に・何を話してもらうか』を設計するという発想が、昨年は弱かった」と話します。
そのため今回は、「事業認知を広げるために、どのような情報発信を設計すべきか」という企画段階から見直すことにしました。

外部への情報発信を客観的に整理し言語化する経験・スキルに課題があった
前年開催では、コンテンツ設計に課題が残りました。しかし、それを社内のリソースだけで改善するのは現実的ではありませんでした。
全社横断のマーケティングを担うマーケティング責任者は、「顧客満足度や継続率がとても高い会社で、顧客への情熱は高く顧客との関係性を築くことが得意な一方、見込み顧客に対するアピールが苦手な部分に課題感を感じていた」と振り返ります。
真面目で誠実なコミュニケーションを得意とする一方、新規層に興味を持ってもらうような訴求には課題があり、外部に向けた情報発信を客観的に整理・設計した経験があまりありませんでした。
そのため、自社だけで企画を進めるのではなく、事業理解を前提に情報発信を設計できるパートナーを求めることになりました。
決め手は「自社イベント主催の実績」と「SaaS企業への支援実績」
複数社によるコンペを経て、メンバーズはTOYNOVAをパートナーに選定しました。
比較した企業の多くは、会場演出や当日運営を得意とするイベント会社。TOYNOVAには、事業内容や業界特性を踏まえた企画設計という点で違いを感じたといいます。
その中で特に評価されたのが、TOYNOVA自身がBtoBカンファレンスを主催していることでした。
さらに、「ビジネス理解やDXへの理解、SaaS企業への支援実績が大きかった」と話すように、無形商材を扱う企業への支援経験も、パートナー選定において重要なポイントとなりました。
イベント運営だけでなく、事業や市場を理解したうえで企画を設計できることが、選定の決め手となりました。
カンファレンス全体の企画設計、Meta広告を活用した集客から当日の運営まで、一気通貫の協働
TOYNOVAは、カンファレンス全体の企画設計から、Meta広告を活用した集客、当日の運営までを一気通貫で支援しました。
集客施策の検討では、従来活用していたIT系メディア等のメール広告とMeta広告を比較。シミュレーションの結果、費用対効果の高さからMeta広告を採用しました。
一方で、Meta広告を主軸に据える判断には慎重な意見もありました。カンファレンスのテーマに合った参加者を十分に集客できるか確証がなかったためです。そのため社内では、広告配信後の初速データを確認し、成果が想定を下回る場合は、集客施策を切り替えることも視野に入れて議論を進めていました。
しかし実際には、広告配信開始直後から想定どおりに集客が進み、施策を変更することなく目標を達成。「結果的に全然問題ありませんでした」と振り返ります。
企画面では、「内製化」というメッセージを軸に、セッションの企画・構成、対談テーマの設計まで協働して進めました。
セッション内容の調整には想定以上の苦労もありましたが、議論を重ねるなかで、メンバーズが伝えたかった思想を象徴するキーワードが生まれる場面もありました。「企画段階から一緒に考えてもらえたことに価値があった」と、当時を振り返ります。

集客効率は約2倍、来場者の96%が新規層
集客効率は前年比約2倍となり、来場者は428名を記録。イベント規模の拡大に加え、来場者の約96%は前年未参加の新規層でした。
認知拡大という目的に対して、量・質の両面で成果を得ることができました。
経営層からも「前回より数字がポジティブ」との評価
社内からも前向きな評価が寄せられました。
申込数や参加率、アンケート結果や、その後の営業活動進捗などを踏まえ、関わった役員からは「前回より数字がポジティブだった」と評価されました。また重点的に発信した「内製化」のメッセージについても、狙いどおりに伝えられたという手応えを得ています。

メッセージの一貫性維持と参加者体験の向上の両立が、今後のテーマ
「内製化」というメッセージを全セッションで一貫して発信した一方、参加者アンケートでは「同じ話が多かった」という声も一部寄せられました。
それでもメンバーズは、認知を変えていくには、一度のイベントで満足度を高めること以上に、一貫したメッセージを継続的に発信することが重要だと考えています。
今後は、その一貫性を保ちながら、参加者一人ひとりの体験価値をさらに高めることが次のテーマです。
事業転換時に直面する認知獲得の課題を解決するために
事業内容を転換しても、市場の認知はすぐには変わりません。
だからこそ重要なのは、自社が伝えたいメッセージを整理し、そのメッセージを伝わる表現によって届ける、一貫した情報発信を続けることです。
メンバーズの事例は、事業・市場理解を前提に企画・集客まで伴走できるパートナーとともに、認知を育てていくことの重要性を示しています。



